特別受益とは
特別受益の意味
例えば、親の生前、姉だけが親から財産をもらっているときに、姉と妹が均等に法定相続分に従って遺産分割をしなければならないのでは不公平となります。そこで、相続人間の公平を図るために、被相続人から贈与を受けているような者は、既に貰った分を差し引いて計算することを特別受益の持ち戻しといいます。
特別受益者
この特別受益者につき、民法９０３条１項は、次の通り規定しています。
特別受益者とは、被相続人から
- 1. 遺贈をうけた場合
- 2. 婚姻または養子縁組のために贈与を受けた場合
→親が婚礼道具、持参金、結納金を出した場合など。 - 3. 生計のための資本として贈与を受けた場合
→自宅建築のための購入資金の援助、営業資金等の援助を受けた場合など。
- 遺産の前渡と認められる程度の贈与か否かを、贈与金額、贈与の趣旨から判断します。
→ある程度まとまった金額であることが必要。 - 扶養義務に基づく援助は対象にならない
